遺品整理というお仕事
家族や親族、大切な人がこの世を去ってしまった後、必然とその方のお住まいや持ち物が遺されることになります。それに際して、貴重品を探す、ガスや電気を止めるといった作業をしなくてはなりません。そうした手続きがおわり、遺族の方々が遺品の確認を全てされたあとの片付け、不用品の処分などが遺品整理サービスです。
近年は少子高齢化や核家族化が進み、ご家族と同居されていないために一人暮らしのままお亡くなりになる方が多くなってきました。家具や生活用品、印鑑や通帳などの貴重品、本や人形、アルバム、故人の思い出深い品など、想像していた以上に膨大な数量の物品が遺されることとなり、それらを全て整理するのは相応の時間と負担がかかります。
また遠方に住んでいるために、遺品整理にかける時間と体力を割けないというご遺族の方も多くいらっしゃいます。パワーセラーでは、当日にご遺族に捨てるものと残すものを決めていただきながらの作業も可能です。
また、他社様では貴重品探しから全てを請け負うという会社もありますが、パワーセラーではご遺族にある程度貴重品などを回収していただいたうえで、やりきれなかった分の整理をこちらが請け負うという形をとっております。
遺品整理について、近年メディアでは身寄りの全く無い方、お金が無く買い取りを利用される方のことなどが取り上げられることが増えてきました。
実際は処分しなくてはならない量が膨大でご遺族だけでは対応しきれないため、あるいは貴重品自体はそれほど残っておらず、処分するものを運び出さなければならないがご遺族だけでは簡単にはできない場合に、業者にご依頼されるという方が多いです。
またご高齢者はものを捨てずに溜め込んでいる方が多く見受けられます(断捨離という言葉を最近はよく聞きますが、これは大体30~40代の方が行っているようです)。
あまり整理整頓をする習慣が無く、着なくなった服や使わなくなったものなど、長年集めてきたものが大量に溜まってしまっている方が多くいらっしゃり、亡くなられた後、遺品整理に際して遺族の方が処理に困ってご依頼されるということが多いです。
大切な人が遺したものだから
遺品整理と、不用品回収やハウスクリーニングがどう違うのか、ぴんとこない方もいらっしゃるかも知れません。
ハウスクリーニングは、専門業者が住人の方では手の届かない場所、掃除がしにくい部分なども含めた家の全体をクリーニングし、次の入居者に渡すというサービスのことを指します。
不用品回収は施設に入る際や引越しのときなど、生前からの依頼もあります。ご本人からの依頼なので、出てきたら取っておいて欲しいものをお願いされたりすることはありますが、基本的には遺品整理の時とあまり変わりません。
ただし基本的なスタンスとして不用品回収は物品を「不用品(ごみ)」として扱うのに対し、遺品整理は物品を故人の遺されたものとして相応の誠意をもって対応させていただきます。
また、当社は遺品のご供養、仏壇の供養や「お魂抜き(おみたまぬき)」も承っております。その際は当社が深いお付き合いをさせて頂いているお寺のご住職にご依頼します。当社の手数料は頂きませんが、お経料はおこころざしですので、お客様に決めていただいた金額をお預かりします。ご供養後、寺院より証明書を発行します。
(合同のご供養でよろしければ無料にて行います。ただし時期が未定となりますので、証明書の発行はできません。)
一般的なご依頼タイミング
遺品整理のご依頼は、賃貸であれば亡くなってから1〜2ヶ月の期間中にいただくケースがほとんどです。
ご依頼が早ければ、1ヶ月分の家賃を支払わなくてすむ場合もあります。ですが、亡くなってすぐというのは何かと立て込むため、1ヶ月半くらいの期間を置く方も多いです。
たとえば、9月15日に亡くなった方の荷物を、9月30日までに引き払うという方は少ないです。
この場合ですと、だいたいの方は10月末までに片付けば良いとお考えになり、9月末や10月ごろに依頼されます。
費用の面では9月末に引き払う方が良いのでしょうが、遺品の内容を調べたり、さまざまな対応や手続きに追われることがほとんどです。
このため、賃貸の場合1~2ヶ月の間にご依頼いただくことが多いのです。
一軒家に同居していた故人のお部屋や持ち物の場合、ご依頼時期はまちまちです。
高齢者を取り巻く社会問題
今日の日本は超高齢化社会といわれています。また、核家族化、孤独死といった社会問題が増えるのと並行して、遺品整理を取り扱う業界のニーズは年々高まっています。
「超高齢化社会」とは、総人口に対し65歳以上の高齢者人口の比率、高齢化率が21%を超えた社会のことをいいます。日本における高齢化率は、2013年は25%、2016年では26.7%との統計が発表されています。3年間で1.7%も増加しているわけです。現在の日本は、約4人に1人が高齢者なのです。
また「核家族」とは、一組の夫婦と未婚の子からなる家族形態をさします。一昔前は、夫婦と子、そして夫婦の親といった「拡大家族」とよばれる構成が大半でした。
次に「孤独死」についてです。子供たちが巣立ち、勤務先が遠方である等の理由から実家を離れ、高齢者の一人暮らしが始まるケースが昔よりも多くなっています。現代はご近所とのお付き合いも少なく、孤独死という最期を迎えられる方が年々増えています。